4/9のねこ会議用に、たたき台としてオフィスさるねこで制作したものです。長崎市およびその周辺地域の実情に合うようなものを作っていくための、最初のステップとして考えています。


基本的には「極めて長期間にわたる、ねこたちに苦痛を与えない『駆除』」が地域ねこ活動の本質である

  • だからこそ「ねこ嫌い」でも関わる余地があるし、「ねこ好き」にとっても関わる余地がある

「ねこ嫌い」と「ねこ好き」の妥協点としての「地域ねこ活動」

  • 「ねこ嫌い」は、「ねこなんてとっとと捕まえて殺処分すればいい」という気持ちを抑えて「長期的に見ればねこはいなくなるのだ」と納得する。
  • 「ねこ好き」は「街にねこがあふれていればいいのに」という気持ちを抑えて「一定のルールを守ればねこたちの天寿を全うさせる手助けをしてやれるのだ」と納得する。

地域ねこ活動は「動物愛護」として行なうというよりは「動物管理」として行なう活動である

  • 一見「愛護」は温かみがあり「管理」は冷たい印象だが、そうではなく、動物をきちんと「管理」した上で(=しつけや健康・繁殖などの面を人間によってコントロールした上で)「愛護」する(=温かく世話をする)のが本来の動物との接し方……「動物の愛護及び管理に関する法律」

たばこをめぐる「嫌煙・愛煙・分煙」の考え方と、外ねこをめぐる「ねこ嫌い・ねこ好き・地域ねこ活動」の考え方は、似通ったものがあると言える

  • 「おれの金でたばこを吸うのはおれの勝手だ」という愛煙家と「わたしのお金で外のねこに餌をやって何が悪いの」というねこ好き
  • 「わたしはたばこが嫌いです、たばこの煙を吸うと気分が悪くなります、たばこなんて有害なものはこの世からなくなればいいのに」という嫌煙家と、「ねこなんて見たくもない、迷惑な動物だから、全部捕まえて殺してしまえ」というねこ嫌い
  • 「愛煙家・嫌煙家それぞれの言い分を聴いた上で、たとえば『副流煙などの害がこれくらい認められるから、公共の場では禁煙としましょう』という合理的なルールを作る」分煙の考え方と、「ねこ好き・ねこ嫌いそれぞれの言い分を聴いた上で、たとえば『外ねこの被害はこんなふうにあって、それはこうすれば減らせるから、TNR・決められた餌やり・トイレの始末のルールを決めましょう』という合理的なルールを作る」地域ねこの考え方
  • 30年前なら考えられなかった「分煙」の考え方がここまで定着してきていることを踏まえれば、「地域ねこ活動」を進めていくことにも必ず明るい見通しが得られるはず……今はまだいろいろと壁や障碍があるとしても。

出席:長崎南部B地区(D町)2名、長崎南部C地区(N町)、相談の方1名、長崎猫の会3名、ながさき町ねこクラブ、チームねこばか、オフィスさるねこ


  1. 「飼えないからって、捨てないで」啓発ポスター&ちらしの制作・配布
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    • ちらし17,000枚が4/8に長崎市動物管理センターに到着、ポスター3,500枚は4/11に到着見込み
    • 長崎市内各自治会への配布準備作業は、動物管理センター会議室にて4月第3/4週に行ない、4/22に市役所大会議室にて配送作業を行なう
  2. 遺棄・虐待防止パトロールの実施について
    • 日程および場所の確定、参加人数の確認
    • パトロール当日の実施内容と、それに必要な準備作業について作業分担の割り振り
  3. 今後の地域ねこ活動の説明ガイドラインについて(別記事参照
  4. 長崎中央S町における外ねこ・内外ねこの捕獲・遺棄事件について相談
    • 町内のねこ嫌いの方が捕獲器を仕掛けて「ノラネコの捕獲・遺棄」を行なっているらしい。それに知人の飼いねこ(首輪を付けずに内外飼い)が巻き込まれて行方不明になってしまったようだが、どうにかしてこれをやめさせ、また抗議することはできないか。ねこを捨てるのは犯罪にならないのか。
    • →「動物の愛護及び管理に関する法律」の条文に照らせば、法の趣旨に反する行為ではあるが、現実問題として警察がそれに対応したり裁判に持ち込まれるケースは極めて稀。対応としては、飼いねこは、できるだけ室内飼いとし、必ず首輪など飼育者の所有の意思を示す必要がある。一方で、捕獲を行なっている方に対して、町内会・自治会として対応をお願いし、行き過ぎた行為は慎んでもらえるように働きかけることも必要。働きかけのきっかけとして、1の啓発ちらしを使ってもらうことにする。
  5. 長崎南部B地区(D町)の流入子ねこの件
    • いったん地域ねこ活動が始まった地区における流入ねこについては、頭を抱える悩ましい問題としてどこも対応に苦慮しているが、基本的には地域ねこは「緩やかな駆除=外ねこを0にするため」に行なうものであること、ねこの適正飼養で必要となる5条項=(1)完全室内飼育、(2)不妊化手術、(3)所有意思の表示、(4)食餌・健康管理、(5)終生飼養に照らし合わせると、「いったん室内に上げた子ねこを、地域ねことして外に戻す」ことは不適切であること、「流入させないための対策」を地域内外に向けて行なう必要があること、の3点を踏まえて、今回の流入子ねこについては「地域ねこ」という扱いにはせず、現在の保護主の方のもとで「飼いねこ」として過ごしてもらうこととした。
  6. 長崎南部C地区(N町)の餌やり問題について
    • 長崎市行政において、市営住宅敷地内では原則として餌やりが禁止であるとする住宅管理部署と、一定の条件のもとで行なう地域ねこ活動による餌やりを認める動物管理部署との間のずれによって、現在この地区における地域ねこ活動は宙に浮いてしまっていることが報告された。
  7. 長崎伝習所「長崎の町ねこ調査隊塾」企画について
    • 塾活動の方針・骨子が概ね定まった旨が報告され、塾生の募集が呼びかけられた。
    • 6/12にメルカ築町5F会議室にて「山根明弘氏講演会」が開かれることが告知された。
    • 詳しくはこちらの紹介記事1紹介記事2を参照


なお、今回よりねこ会議の回次カウントを、昼の部・夜の部の通算で表示することにしました。過去のねこ会議開催記録についてはこちらのページをご参照ください。

(文責・オフィスさるねこ

2011-04

photo by オフィスさるねこ

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